コラム 硬貨製造枚数は世の中を写す鏡

12月11日は100円玉記念日。

その理由は 1957(昭和32)年のこの日、それまでの板垣退助の肖像が描かれていた百円札に替って、鳳凰デザインの百円玉が登場したからです。

 

独立行政法人造幣局のホームページに『年銘別貨幣製造枚数』の一覧表が掲載されています。

つまり1円、5円、10円、50円、100円、500円の硬貨製造枚数です。

 

これを見ておもしろいことに気づきました。 硬貨の製造枚数が世の中を反映していたのです。

 

1円硬貨の枚数を追跡してみましょう(上段グラフ)。2012年…659千枚、2013年…554千枚。

ところが2014年…124,013千枚。なんと21倍に増えます。

 

わかりますね。理由はこの年に消費税が5%から8%に上がったからです。

 

新硬貨の発行があると硬貨枚数の製造が増減します。

2000年に500円硬貨の材質変更があった翌年に100円硬貨の使用頻度が減って製造枚数は半分になりました(中段グラフ)。

 

お金の流通方法の変化でも枚数が変わります。硬貨製造枚数は年々減っています(下段グラフ)。

ICカードなど電子マネーが決済に頻繁に使われ始めたからです。

硬貨製造枚数は世の動きを写す鏡なのかもしれません。